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STORY 48 / IRELAND


何が入っているだろう、と待つ時間まで食卓へ。

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丸い果実入りのパン菓子と切り分けた一片、皿の外に置かれた指輪の水彩イラスト
イラストはイメージです。Illustration: YOMITABE

果物、ナッツ、チョコレート。ケーキの中に入っていても不思議ではありません。

では、指輪はどうでしょう。

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アイルランドのハロウィーンには、「barmbrack(バームブラック)」と呼ばれる果物入りのパン菓子があります。アイルランド国立博物館によると、ハロウィーンのバームブラックには、指輪などの小さな物を入れ、切り分けた一片に何が入っているかで将来を占う習慣がありました。

指輪を引けば、結婚を示します。

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見た目だけでは、自分の一切れに何が入っているか分かりません。同じ菓子をみんなで切り分け、何を引き当てたかを見る。食卓そのものが、小さな占いの場になります。

アイルランドの伝統的なハロウィーンでは、ほかにも果物やナッツを使った遊びや占いが行われてきました。食べものは、食べるためだけに置かれていたわけではなかったようです。

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現代の感覚では、菓子の中から指輪が出てくるのはかなり特別に見えます。でも、この習慣では食べものそのものが遊びや占いの仕掛けになっていました。

味だけではなく、「何が入っているだろう」と待つ時間まで一緒に食卓へ置く。

バームブラックには、そんなハロウィーンの楽しみ方が残っています。