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STORY 01

季節は、ときどき空より先に、売場からやってくる。夏と秋が同居するコンビニの棚を、小さな定点観測として見る。

たとえば、まだ暑い9月の買い物。

暑い。

普通に暑い。

半袖で、冷たいお茶を買いにコンビニへ。

……栗?

その隣、さつまいも。

スイートポテト風味のバウム。さつまいもコーンチョコ。マロンのチョコ。

ローソンの9月15日発売の案内にも、そんな顔ぶれが並んでいる。

外、まだ夏なんだけど!

売場だけ、もう秋になっている。

スイートポテト風味のバウムクーヘン、さつまいもコーンチョコ、マロンチョコ
9月15日発売の栗とさつまいもの菓子。並んだ商品から、ひと足先に秋が見えてくる。写真提供:株式会社ローソン

ひとつなら新商品で終わる。でも、あっちにも栗、こっちにも芋。

ここまで揃うと、棚替えというより着替えだ。

そういえば服屋も早い。まだ汗をかいている時期にニットが並ぶ。コンビニも同じなのかもしれない。

季節って、気温だけで来るわけじゃないんだな。

梨が増えた。月見が始まった。栗のお菓子が出た。

「あ、秋だ」

こっちが勝手にその気になる。

もちろん、コンビニの栗スイーツをそのまま「旬」と呼ぶのは少し違う。でも、季節の気分を先に一口もらうことはできる。

マロンのチョコを見て秋だと思い、店を出たら、むわっと暑い。

やっぱり夏じゃん。

でも袋の中には、秋がひとつ入っている。