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STORY 31

酒をしぼったあとに残る酒粕は、終点ではなかった。1870年から現在まで時間を往復し、焼酎、みりん、奈良漬へ仕事が連なっていく過程を見る。

酒をしぼる。

酒ができる。

酒粕が残る。

……おしまい?

ではなかった。

酒粕と奈良漬を並べた、ラフな水彩イラスト
酒をしぼったあとに残るものから、次の食べものへ。Illustration: YOMITABE

1870年。神戸・御影で始まった髙嶋酒類食品の最初の仕事は、酒粕の仲買と、酒粕から焼酎をつくることだった。酒そのものではなく、しぼったあとに残る方から歴史が始まっている。

そこから二十六年進む。

1896年。酒粕からつくった焼酎で、本みりんをつくる。

さらに八年。

1904年。酒粕と本みりん、みりん粕を使って、奈良漬をつくり始める。

酒粕。焼酎。みりん。奈良漬。

年表を右へ進むたび、前の仕事が次の材料になっていく。

ところが、奈良漬まで来ると、時計は急にゆっくりになる。

野菜を塩漬けにする。酒粕へ移す。また別の酒粕へ移す。塩分を少しずつ下げ、アルコール分を上げ、仕上げには本みりんも使う。完成まで一年以上。

一年、置いておくのではない。

一年、何度も移す。

1870年から1904年へ進んだ時間が、今度はひとつの野菜の中で、ゆっくり進み直す。

現在の「こうべ甲南 武庫の郷」には、本店や食事処と一緒に、資料館、日本庭園、料理のための場所まである。奈良漬を買う場所の横に、奈良漬になる前の時間をたどる入口がある。

酒をしぼった。

酒粕が残った。

残った方が、百五十年以上先まで話を運んだ。

AFTER THE STORY / YOMITABE SHELF

記事の向こうで、見つけたもの。

話の入口になった甲南漬を、四つの野菜から見る。

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甲南漬 化粧樽詰 4種入 樽2 300g
この話から選んだもの甲南漬「化粧樽詰(4種入)樽2 300g」酒粕から始まった時間を、瓜・西瓜・胡瓜・守口大根で味わう。
内容
300g
種類
瓜・西瓜・胡瓜・守口大根
販売
菊正宗 楽天市場店
2026年9月20日確認。価格・送料・在庫・仕様は購入時にご確認ください。楽天市場で商品情報を見る
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