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STORY 05

昔から続くお彼岸のおはぎは、形・売る場所・食べる理由を変えながら、2026年のコンビニの棚にも残っている。文化は「昔のまま」だから続くのではなく、変わりながら残ることがある。

9月。

コンビニの棚に、おはぎを見かけたら。

つぶあん。きなこ。

あ、お彼岸か。

……なんで、お彼岸におはぎなんだっけ?

知っているようで、説明できない。

少し調べる。

春と秋のお彼岸に、おはぎやぼたもちを供える。

農林水産省の紹介によると、小豆の赤には災いを払う力があると考えられてきたという。

へえ。

コンビニで何気なく手に取る一個に、思ったより長い話が入っていた。

春はぼたもち、秋はおはぎ、と呼び分けることがある。

牡丹と萩。

花の名前と関係していたのか!

そして2026年。

たとえば蛍光灯の下、透明なパックに、ひとくちサイズのおはぎが四つ並んでいたら。

昔の人が見たら、どう思うんだろう。

透明なパックに四つのおはぎを並べた、ラフな水彩イラスト
小さなおはぎを四つ。透明なパックに収めたら、という売場の想像。Illustration: YOMITABE

小さっ。

とか言うかな。

でも、なくなってはいない。

手づくりの台所にも、和菓子屋にも、コンビニにも。

大きさも、買う場所も、食べる理由も、一つではない。

お墓参りの帰りに買う人もいれば、ただ甘いものが食べたくて買う人もいる。

その一個から、9月のお彼岸を思い出す。

変わりながら残るって、こういうことかもしれない。

……と考えていたら、きなこをひとつ食べたくなった。