パイの実。
チョコのお菓子。
……だと思っていた。
新しく出た「パイの実<苺の収穫>」の話を読んでいたら、担当者のコメントに引っかかった。
ファンの声を聞く中で、印象的だったのが「パイの実の主役はパイ」という声だったらしい。
え。

チョコじゃないの!?
名前を見れば、たしかに「パイの実」だ。
チョコの実ではない。
でも、頭の中ではずっとチョコ菓子の棚にいた。
気になって、いつものパイの実を食べるところを思い浮かべる。
まず外側。
さくっ。
もう一回。
さくさく。
中からチョコ。
……あれ?
最初に思い浮かんだのは、チョコより「さくっ」だったかもしれない。
パイの実は64層のパイ生地を重ねて焼いているという。
64層。
急に一粒を横から見たくなる。
次に食べるときは、割ってみたい。
断面の層。
何層まで見えるんだろう。
じゃあ、チョコを抜いたらパイの実なのか。
いや、それは寂しい。
パイを抜いてチョコだけにしたら?
それも、もうパイの実ではない。
……主役って何?
考え始めたら、お菓子一粒なのにややこしくなってきた。
新しい苺味では、これまで苺の味を主にチョコレートで表現していたところを、専用の苺フィリングに変更。さらにパイ生地にも苺果汁を練り込んだという。
つまり、外も苺。
中も苺。
しかもメーカーは「苺が主役」と言っている。
待って。
パイが主役で、苺も主役?
主役、二人いるじゃん。
でも食べものって、たぶんそれでいい。
・・・・・・いや。
また、いい話にしようとした。
苺味を食べるときは、どんな順番で気づくんだろう。
さくっ。
苺。
さくさく。
そんなことを考えていたら、
結局いま気になっているのは、主役が誰かより、その一粒だ。
