← STORIES
STORY 07

食塩不使用のポテトチップスから、「塩を抜く=味を薄くする」という思い込みを疑う。問いがポテトチップスからだし売場、明日の味噌汁へ横道にそれながら、味をつくる方法の多さへ戻ってくる。

ポテトチップスから、塩を抜く。

・・・・・・それ、おいしい?

最初に思ったのは、そこだった。

湖池屋の「プライドポテトGOLD 食塩不使用 幸せの極みだし」。名前の通り、食塩不使用。

金色のパッケージの湖池屋プライドポテトGOLD 食塩不使用 幸せの極みだし
商品名の正面に、大きく「食塩不使用」。塩を使わず、だし素材の重なりで味の輪郭をつくる。写真提供:株式会社湖池屋

じゃあ、何味なの?

昆布。かつお節。しいたけ。煮干し。ほたて。牡蠣。

だし、総動員。

ポテトチップスの話だったのに、急に鍋の中みたいになってきた。

食べる前に、説明をもう一度読む。

食塩を使わない=味が弱い、と決めつけていたのかもしれない。

・・・・・・あれ?

じゃあ「薄味」って何だろう。

塩が少ないこと?

味が弱いこと?

昆布のうま味や、かつお節の香りが強ければ、それは薄いのか、濃いのか。

分からなくなってきた。

スーパーのだし売場へ行く。

顆粒。昆布。かつお節。焼あご。椎茸。煮干し。

こんなにあったっけ!?

いつも横を通っていたのに。

何かを抜くと、そのぶん足りなくなると思っていた。

でも、ひとつを抜いたら、別の味が前へ出てくることもある。

塩を抜く。

じゃがいもが出てくる。

だしが出てくる。

香りが出てくる。

・・・・・・で、ポテトチップスの話を読んでいたはずなのに。

今いちばん気になっているのは、焼あごだし。

明日の味噌汁、これにしてみようかな?